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03/02/2005

【映画】『グラディエーター』短評

ケチを付け始めると止まらない映画。これほどの良い素材が、
なぜこの程度の薄っぺらい作品にとどまってしまうのか…
う〜む、腹が立つ。

とにかく脚本が杜撰で、キャラクター造型が甘すぎる。これ
では盛り上がるべき所も盛り上がりようがない。ごく一例を
挙げれば、戦車との戦いの前にマキシマスが、他の剣闘士
たちに「私の部下だった者は?」と問いかけ、誰かがそれに
答えるという描写があるが、あれなどいくら何でも唐突すぎる。
ああいうものは、事前に「将軍、あなたともあろうお方がなぜ…
私が命に代えてもあなたをお守りします」というような描写が
あってこそ生きるものだろうに。そもそもその部下がどいつ
だったのかもろくにわからない。これでは盛り上がりようが
ないではないか!

もう少し全体的なことで言えば、特に問題なのが、マキシマスと
妻子の描写はほとんどないくせに、彼とルッシラとの交流の描写
はたくさんあること。あまつさえラブ・シーンまであるのだから、
これでは「妻子を殺された男の復讐」というドラマの重要なモチ
ベーションが希薄になってしまうではないか。それでいて最後に
奥さんの顔が大アップで映し出されるのは一体どういうことなん
だ。証文の出し遅れとはまさにこういうことだ。

…という具合に徹頭徹尾ケチは付けられるのだが、そのような
欠点を補う美点が幾つもあることは確か。したがってそれほど
ひどい評価にはならない。けれどもこれだけの題材と製作費が
あれば普通ねえ…と、やはり苦言の方が先に立つことは否めない。
せめてリドリー・スコットではなく、ジェームズ・キャメロン
あたりが撮っていれば、ずっと良くなったと思うのだが…人物
の配置もどことなくT2に似ているし(笑)。もっともその場合
ルッシラも戦う母親として闘技場に立つのだろうか?(再笑)

結論=やはり『ベン・ハー』は偉大な映画だった。


(2000年7月初出/2001年1月改訂)

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